Cybozu Frontend Monthly #66
イベント概要
サイボウズフロントエンドマンスリー は、サイボウズ社内で行っているフロントエンド情報共有会「フロントエンドウィークリー」の公開版です。
その月に気になったフロントエンドの情報を、サイボウズのフロントエンドエンジニアのメンバーが共有していきます。
このイベントのハッシュタグは #サイボウズフロントエンドマンスリー です。
※フロントエンドウィークリーとは
毎週火曜の 17:00 〜 18:00
で社内向けに行っているフロントエンドの気になる記事を紹介する会です。
2016年3月15日から行われています。
ZennのPublicationにてウィークリーのまとめを投稿していますので、ぜひこちらもご覧ください。 https://zenn.dev/p/cybozu_frontend
開催日
2026年02月24日
イベントページ
https://cybozu.connpass.com/event/383540/
メンバー
コンテンツ
👀 Notable Articles
Interop 2025 レビューと Interop 2026 の公開
- 共有者: @mugi_uno
2026 年となり Interop 2025 が終了し、webkit.org からレビュー記事が公開されました。
https://webkit.org/blog/17808/interop-2025-review/
Interop 2025 自体の内容のおさらいは、以下の記事が参考になります。
https://web.dev/blog/interop-2025?hl=ja
達成率は 99% であり、Anchor Positioning・同ページ内での View Transition・@scope (Scoped Style) などが Newly available となりました。
そして先日、新たに Interop 2026 が公開されました。
https://web.dev/blog/interop-2026?hl=ja
Anchor Positioning や Dialog, Popover などについては、一部 Limited availability だったプロパティのサポートに焦点が当てられています。 また、Container style queries、Custom highlights などが新たな重点項目として設定されています。
個人的には Container style queries が楽しみです。
Web Almanac Performance
- 共有者: @nus3
Web Almanac 2025 のレポートが公開されました。その中の Performance のトピックになります。
- 2025 年には CWV の LCP と INP のサポートが Chrome だけでなく他ブラウザにも拡大
- Core Web Vitals(LCP、INP、CLS)が good な状態はモバイルで 48%、デスクトップで 56% に
- 去年がモバイルが 44%、デスクトップが 55%
- 年々着実に改善してるが、これはサイトの最適化、ブラウザ、デバイス、ネットワークの改善が反映されてる可能性
- FCP は 2025 年で向上
- LCP 要素の 85%(デスクトップ)、76%(モバイル)が画像で、JPG(57%)と PNG(26%)が依然として主流。WebP は 11% で前年比 4% 増加
- INP は good の割合が pc で 97%、mobile で 77%
- mobile は 3%増加
- モバイルのセカンダリページで悪化
- inp 改善したけど、TBT は増加。JS 実行は増加してる
- CLS は PC が 72%、モバイルが 81%
- 前年比では向上してるけど、依然として PC でのスコアは悪い
- Early Hints の利用率はまだそんなに多くない
- Speculation Rules は全体だと 25%ぐらい
State of JavaScript 2025
- 共有者: @sajikix
毎年 JavaScript のエコシステム全体の動向をまとめている State of JavaScript の 2025 年版が公開されました。
ここでは特に自分が面白いと感じた点をいくつかピックアップして紹介します。
Features について
syntax features については、Nullish coalescing や Dynamic import などが使ったことがあるという多くの回答を集めました。Baseline の Newly availability である機能で言うと Iterator Helpers が上位にランクインしています。同様に Array Features でも Newly availability であるArray.toSortedなどの非破壊系メソッドが上位に入っています。一方で Set に新しく追加されたSet.prototype.unionなどの認知度はまだ少なそうです。
New Proposal については、Temporal API への期待が最も高く、Decorators が続いています。Missing features については、Static typing が最も多く挙げられており、TypeScript などの利用が広がっていることもあって、JavaScript 自体への静的型付けのニーズが高いことがうかがえます。また Signal や Pattern Matching、pipeline operator などなかなか標準化の進んでいない機能も多く挙げられているのが印象的でした。
Libraries について
Libraries Experience & Sentiment ではいまだに webpack が最も多く使われているビルドツールである一方で、不満は多く、Vite などの新しいビルドツールへの移行意欲が高いことがわかります。また Retention vs Usage では React/Vite などが引き続き満足度と利用率の両方が高い一方で、Next.js の評価が分かれていたり、Astro などの新しいライブラリが高い満足度を得ている一方で利用率がまだまだ低いことなどがわかります。
Usage について
JavaScript/TypeScript Balance では、TS/JS のコードの比率の分布が示されており、TypeScript の利用がかなり広がっていることがわかります。また Compiled Code Balance においてもほとんどの場合でコンパイルが行われていることがわかります。
🗓 Monthly Articles
📖 Framework, Library
- Release v0.0.58 · microsoft/playwright-mcp
- Playwright MCP サーバーに AI 経由の操作向け CLI モードが追加され、トークン効率の向上が期待できる
- Release v4.3.0 · juliangarnier/anime
- アニメーションエンジン anime.js の v4.3.0 がリリースされ、2 つのレイアウト状態間をアニメーションする
createLayout()メソッドなどが追加
- アニメーションエンジン anime.js の v4.3.0 がリリースされ、2 つのレイアウト状態間をアニメーションする
- Turborepo 2.8
- 複数の Git ワークツリー間でのローカルキャッシュ共有や、AI エージェント向けのスキル対応、ドキュメントの AI フレンドリー化などが含まれる Turborepo 2.8 がリリース
- jQuery 4.0.0
- 約 10 年ぶりのメジャーバージョン。IE10 以前のサポート削除、ES モジュール化、非推奨 API 削除などの破壊的変更を含み、3KB 以上のサイズ削減を達成
- VibiumDev/vibium
- WebDriver BiDi を採用した AI エージェント向けブラウザ自動化ツールが公開。MCP サーバーを内蔵し、ゼロコンフィグで利用可能
- The Astro Technology Company joins Cloudflare
- Astro が Cloudflare に参加し全社員が Cloudflare の従業員に。Astro 自体は MIT ライセンスの OSS として引き続き開発が継続される
- Adapting Library Logic for React Compiler
- TanStack Form のメンテナーが React Compiler 利用時のエッジケースを発見。ミュータブルな状態管理パターンでの再レンダリング問題と
panicThresholdによるデバッグ方法を解説
- TanStack Form のメンテナーが React Compiler 利用時のエッジケースを発見。ミュータブルな状態管理パターンでの再レンダリング問題と
- Yarn 6 Preview
- Yarn の Rust 移植版である v6 のプレビューが公開。ウォームキャッシュ時 184ms の大幅な高速化や Yarn Switch、Lazy Installs などの新機能を予定
- 7.29.0 Released: The last Babel 7 minor release
- Babel 7 の最終マイナーリリースとなる 7.29.0 が公開され、Babel 8.0.0 RC も同時にリリース
- unvalley/rt
- make、just、Taskfile 等の異なるタスクランナーを統一的にインタラクティブに実行できる Rust 製 CLI ツール
- Kumo UI
- Cloudflare が AI 対応の自社コンポーネントライブラリ「Kumo」を公開
- Lazy Barrel Optimization | Rolldown
- Rolldown の lazy barrel 最適化機能の解説。バレルファイルで未使用のモジュールコンパイルをスキップし、ビルド速度を 2〜4 倍高速化
- TanStack AI
- TanStack AI がリリース。複数の AI プロバイダーに対応した統一インターフェースを持つオープンソースの AI SDK で、TypeScript に加え PHP・Python もサポート
- Reducing local dev time by 83%: Why we migrated off Next.js
- Inngest が Next.js から TanStack Start へ移行し、ローカル開発時間を 83%短縮した経緯と成果を紹介
⚡️ Services
- Introducing Deno Sandbox
- Deno Deploy 上で動作する軽量 Linux microVM「Deno Sandbox」が公開。シークレットの保護やネットワークエグレス制御を備え、1 秒以内に起動可能
- Visual Studio Code January 2026 (version 1.109)
- VSCode に強化された内蔵ブラウザが追加され、localhost のリンクをエディタ内で開くオプションも利用可能に
🖥 Browsers
- Try text scaling support in Chrome Canary
- モバイル OS の文字サイズ設定を Web サイトにも反映できる
<meta name="text-scale">が Chrome Canary で試用可能に。オプトイン方式で提供
- モバイル OS の文字サイズ設定を Web サイトにも反映できる
- The new era of browsing: Putting Gemini to work in Chrome
- Google が Chrome 上の Gemini 3 を活用した「auto browse」などの新しい AI エージェント機能を発表
- Firefox AI Controls
- Firefox に AI 機能の個別コントロール設定が追加。翻訳、PDF の alt text、AI タブグループ、リンクプレビュー、サイドバーチャットボットの管理が可能に
- Interop 2025: A year of convergence
- Interop 2025 の成果レポート。ブラウザ間の互換性テスト合格率が年初 29%から年末 97%に到達し、Safari が最大の伸びを記録
- Interop 2026: Continuing to improve the web for developers
- Interop 2026 の重点領域が発表。Container style queries、CSS anchor positioning、Navigation API、View transitions など 20 の重点領域と 4 つの調査領域が選定
💬 Languages
- The CSS Selection 2026
- 10 万以上の Web サイトを対象にした実際の CSS 利用状況の分析レポート。Web Almanac の CSS 章の代替として今年から開始
- TypeScript 6.0 Beta に Temporal の型定義が追加予定
- TypeScript 6.0 Beta から Temporal API の型定義が組み込まれる見込み
🤖 Runtimes
- 10 Years of Wasm: A Retrospective
- WebAssembly 10 周年の回顧録。asm.js からの進化、ブラウザ企業間の協力体制構築、WASI・ComponentModel などブラウザ外での利用拡大を解説
- almostnode
- ブラウザ上で Node.js、Next.js、Vite、Express を動作させる OSS ライブラリ。約 250KB(gzip)でサーバー不要、即座に起動可能
📝 Specifications
- [css-sizing] Auto-resize iframes based on content
- iframe のサイズを中身のコンテンツ量に合わせて自動調整する CSS 仕様の提案が本格的に進行中
- Intent to Experiment: Focusgroup
- Blink で focusgroup の実験的実装(Intent to Experiment)が開始
- [css-flexbox-2] Add flex-wrap: balance
- CSS WG で
flex-wrap: balanceキーワードの追加が正式に決議。text-wrap: balance のように flex 要素の折り返しバランスが取れるように
- CSS WG で
- Web アプリケーションをツール化する WebMCP
- WebMCP は Web 開発者が Web アプリの機能をツールとして公開し、AI エージェントが直接呼び出して操作できるようにする JavaScript インターフェースの解説
- The Power of ‘No’ in Internet Standards
- Web 標準において「実装を拒否する」決定が標準化提案以上の影響力を持つことを論じた記事。実装を握る企業が「No」と言えば事実上その標準は無効になるという問題を指摘
🦆 Others
- Hundreds of Exposed Clawdbot Gateways Leave API Keys and Private Chats Vulnerable
- AI エージェントゲートウェイ「Clawdbot」で 900 以上の未認証インスタンスが公開状態になり、API キーやチャット履歴が漏洩リスクにさらされていた脆弱性が報告
- Web ブラウザエンジニアリング――Chrome 開発者たちから学ぶ、作って理解するブラウザと Web の仕組み
- Chrome 開発者たちによるブラウザエンジニアリングの解説書が出版
- antfu/skills
- Anthony Fu 氏がキュレーションした AI エージェント用スキルコレクションが公開。Turborepo、Next.js 向けのスキルなど、AI エージェントにベストプラクティスを提供する Skills エコシステムが広がりを見せている
- LINE ヤフー、コーポレートフォント「LINE Seed JP」を Google Fonts で提供開始
- LINE ヤフーのコーポレートフォント「LINE Seed JP」が Google Fonts から利用可能に
- Passkeys | MDN
- MDN にパスキー(Passkeys)のドキュメントページが新たに追加
- State of JavaScript 2025
- State of JavaScript 2025 のサーベイ結果が公開
- State of React 2025
- State of React 2025 のサーベイ結果が公開
- State of Mozilla 2025
- Mozilla の年次活動報告。AI に対して Web で行ったことと同じことを目指す方針と、Firefox や Thunderbird への継続投資を紹介
- ACD End of Year Report and Roadmap
- アクセシビリティの互換性データ(ACD)の年次レポート。WPT や ARIA-AT との連携、Baseline のアクセシビリティ指標への拡張方針などを紹介
- Performance | 2025 | The Web Almanac
- Web Almanac 2025 のパフォーマンスチャプター。CWV の good 率がモバイル 48%・デスクトップ 56%に改善し、LCP・INP・CLS の詳細分析を提供